今夜は孫と一緒に過ごす予定だった。息子の嫁が小学校の修学旅行にこっそりと後をついていくことになったということで定時制高校3年に通う姉と小学高学年の子の面倒を見て欲しいと頼みに来た。1泊2日と言うことで、快く引き受けた。
出掛ける前に伺い嫁と顔を合わせたにも関わらず「お願いします。段取りはお姉ちゃんに言ってありますので。」のひと言だけで、出かけた。お姉ちゃんは、お母さんから「朝起きれなかったら起こして」と頼まれていたので昨夜は一睡もせずに起きていたらしく昼寝を始めた。ゆっくり寝かしてやろうと思って庭の草むしりを始めた。荒れ放題になっていた草はかなりのものだった。途中、万年床の布団を干してやりたくて家に入ったがぐっすり寝てる子を起こさない様にそぉーと布団を干し水をのもうと台所に行った。蛇口から出る水をそのまま口にするのも一瞬戸惑うような情景に水切り籠その中の食器、洗い場とその周りだけでもと思い磨いた。床には米粒が両手に乗る程落ちている袋を開けた時の切れ端、隅にはくすんだ綿埃、長い髪の毛、気持ちが悪いのでそれらをゴミ袋に拾った。
お姉ちゃんは今回の予定に「1人暮らしの練習がしたい、私一人ならご飯はカップラーメンでも良いので、チビを預かって。」とも、言っていたが、私が「学校もあるし一晩ぐらいで練習なんかにならないよ」と一晩泊まらせてもらつもりで行った。
11時を少し回っていたがもう一度草とりに庭へ。
12時の音楽が聞こえたので家に入ったがまだぐっすりのようなので持っていったリンゴを剥き皿にのせアパートに帰って昼食を取った。もう一度いったがまだぐっすりだったので再び庭で草取りを始めた。少し雲が出てきたので布団を取り込まなくてはと、家に入った。やっと起きてスマホをいじっている姿が目に入った「洗濯物を取り込まなくてはね。」と声を掛けると「私がお母さんから頼まれてるし母さんの部屋を通らなきゃいけないから。」と言うので「その部屋は通らないし。」と言うが早いか「聞こえないから後にして。」とがなりたてるような声が2,3度したので「外で草を取ってるね。」と言ってもう一度庭に出た。大きなゴミ袋5個にもなった。
「やっと終わったよ。」と声かけながら家に入った。カップ麺の香りがした。
「食器とか洗うのはいいけど、下着とか干してあるから私がたのまれていたんだよ。」
「男じゃあるまいし。布団は私が勝手に干したから。」
「だから1人暮らしが。」
「だったら、もっと前からしてみれば良かったでしょ。」
「もう2度と来るな。」
「一晩ぐらいで何になるの。妹や弟がいることも考えなくっちゃね。」
「わかってるよ。」と怒った口調で言ったので少し考えて、
「お母さんも起こしてあげられる程だから大丈夫だね、もう来ないよ。何かあったら連絡してね。」と言って帰ってきた。
それでも気になってスマホを見ると
”怒鳴って、ごめん”と入っていた。
”何も知らされてないので何をしたらよいのかわからない。取りあえず夕飯は?、学校には送っていくのかな?ばぁばも聞かずにごめん。学校には送って行きますよ。”
”もともと、休むつもりだったから大丈夫”
ーー出席日数がギリギリだと聞いていたから、カチンと来たーー
”だったら留守番大丈夫ですね。ばぁばが勝手に帰ったことにして、頼りにならないばぁばと言うことで”と返信
帰って来てからチビが楽しみにしていたことを思うと、何と大人げないことをしたのかと反省ひとしお、その反面、片親とはいえ18歳にもなるんだもの一晩妹や弟{小学校高学年)の面倒ぐらい観れるでしょう。